「ええ加減、もうついてくんな!」

















きぃちゃんに怒られてしもぉた…。
もう何回目になるんか判らへん。
いや、うちが覚えておきたなかったんかも知れへんけど…。
ずっと自分のええようにええように解釈しとったからこんな仕打ち受けとんのやろか?…んなことあらへん。
きっときぃちゃんは、ええように解釈しとらんでもこうやって言うとった。
うちの事、ずっと嫌いやったんやろうし、初めて会った時に良くしてくれたんは後からこんななるなんて思てなかったからやろうし。







「小春怒らせるん、コレで何回目や?」
「そんなん覚えとらへん」
「もう諦めた方がええんやない?追いかけるんは別にええけど、怒らせとるっちゅーことは不快に感じ取るからやろ」
「嫌や。何言われても諦めへんし」
「クラ先輩、ユウ先輩は何言うてもムリですよ。何処に惚れたか知りませんけど、絶対に諦めようとはしませんから」







ちくしょー!
後輩に笑われるし、クララには諦めろ言われるし、散々やないか今日!!
諦めるとか絶対にないし!
あたしはきぃちゃん一筋やねんから!
何でこない好きになってしもーたかなんて自分でも解らへんわ!!
好きなもんは好き!
それの何が悪いっちゅーねん!
めっちゃムシャクシャするわ!!







「そもそもなんで呼び方が"きぃちゃん"なんですか?」
「呼ばれるんやったら可愛ぇ呼び方のんがええやん。せやからや」
「そうか〜?小春、男やん?寧ろカッコええ呼び方のんがええんとちゃう?」
「クララと光に解って貰ぉなんて思てへんから別にええよ。人の呼び方に口出しせんといてくれるか」







呼び方が変やって言う事くらいアタシでも解っとる。
それでもこの呼び方止めへんのはこの呼び方がええって言うたんが他の誰でもあらへん、きぃちゃんやからや。
アタシがきぃちゃんの頼みを拒むわけあらへんやん。







「何回振られても諦める気、ないんやな?」
「当たり前やん。アタシはきぃちゃん以外に考えられへんし」
「なら別にええよ。頑張りや」







めっちゃ裏があるような言い方しやがって。
わかっとるわ。
アタシの事影で好きやーって言うとる奴が居る事くらい。
そいつん方に傾けばアタシがこんな辛い思いせんで済むってクララは思うとるんやろうな…。
ホンマ優しいやっちゃ。
それでもアタシはきぃちゃんの事諦めるつもりなんか更々ないし、きぃちゃんに振り向いて貰う為やったら何年掛かってもええやもん。
それくらいは覚悟出来とるんや。























(きぃちゃーーーーーーんッ!!)(やから、来んな言うとるやろ一氏!)(嫌や〜、アタシ絶対きぃちゃんの事諦めへんもん!)