苦しいよ、苦しい…。
君を思う度に胸が焼き切ってしまって、息が出来なくなる。
君を思う度に頭が混乱して、何も出来なくなる。
ねぇ、どうしてこんなにも好きなのに気が付いてくれないの?
表面上の感情ばっか見たりして、何で気が付いてはくれないの?
いつも視線の先には君が居るのに。
君は振り向いてさえもくれないよね?
(ほらまた気ぃ付いてくれへん)
何度声に出そうと思ったか、何度態度で示そうと思ったか、回数なんか数えていられない。
だって数え切れないくらい思っているから。
あの春の日、俺は君と出会い、恋をした。
叶わない恋だった。
君はいつも遠くを見ていて、その先に誰が居るのか、今ではもうわかるんだ。
君の視線の先にいるあの男が憎い。
憎くて憎くて殺してしまいたい。
でも、そんな事をすれば君は確実に哀しんでしまうから…、俺は行動を起こせない。
何が完璧だ、何が無駄の無い聖書だ。
今の俺には無駄ばかり、完璧なんて言葉は不釣合い。
だって、自分が求めた本当のモノは何一つ手に入っていないから。
(ちとせ、ちとせ、ちとせ、ちとせ…、)
君は俺の一番だけれど、君の一番は遙か遠い東の先に居る男。