ど ぷ り と 重 た い 音 を 立 て て 沈 ん だ 。
「どないしたん?そないなとこ立って」
「あ…、」
気が付けば彼が目の前に居た。
些細な事で記憶がなくなる。部屋に居た筈なのに放課後の学校に居たり。部活をしていた筈なのに次の日の朝、ベッドで目覚めたり。
そんな状態でも不思議と勉強やテニスは出来た。見た事もない問題なのに解るし、テニスは上達している。
何故?
そんな疑問符しか頭には浮かばなかった。
「金ちゃん?」
胸の辺りがざわざわと騒いだ。
何かから直に逃げなければいけない感覚。
自分はこの感覚を知っている。
この感覚がする時はいつもアナタが…、
「アカン…、し、らいしにげて」
その瞬間、 ど ぷ り と沈む音がした
「金、ちゃん?」
「なぁ白石…。ワイと遊ぼうや」
視
界
の
フ
ェ
|
ド
ア
ウ
ト
。
次に気が付いた時に映るアナタは
生臭って白に塗れた―――――。
アナタはもう一度
私に"愛してる"と囁いてくれますか?