君は僕のタカラモノで、
僕は君のタカラモノ。
ずっと変わる筈はないと信じていた、
何が理想のカップルだ、反吐が出る。
理想だ、理想だと常套句を口にする奴等は大抵本当にそうは思っちゃいない。
世の中どうせそんなもんだ。
そんな事も見抜けない奴が照れ笑いして、調子に乗る。
だから恋人と些細ないざこざ別れてしまうんだ。
嗚呼面倒臭い。世の中バカばっか。
ヘラヘラ笑ってりゃなんでも言って大丈夫だと思って人を小バカにする。
まぁ、そんな奴等をヘラヘラ笑ながらバカにしてるこっちからしたら笑えてくるんだけど…、
「謙也さん、眉間」
「へ?」
「シワやシワ。ごっつ難しい顔して、またしょーもない事考えとったんでしょ?」
「しょーもないって何やねん自分!ちゃんとした悩みやっちゅーねん!」
「…しょーもなくない悩みなんですか?」
「うっ…」
バーカって言いながら額にデコピンを喰らう。
苦に感じない。
そういう関係やからかな?ってちゃうちゃう!!
「ってちゃうわッ!しょーもなくない事考えとったでっ!ってなにイヤホンしよーとしとんねん!」
「え…、」
「え…って!さも当たり前かのような顔をすんな!」
「だってはよシェリルの新曲聴きたいんやもん」
「オタクーッ!!恋人の悩み聞いたろとかないん?!」
「ないですわー」
変わらない日常が、
変わらない現実が、
本当の宝物だって
あの時に気が付けていたら
(大好きなんや、)
もう届かない、言う事の許されないコトバ
(傍に居って欲しいんや、)
抱きしめて、しょーもない悩みでも
(抱き締めて、キスして、それ以上も…)
感じる温もりも、何もかもがアナタ
理想のコイビト?
理想のカンケイ?
リソウって何?
理 想 っ て 謡 わ れ れ ば
こ の 関 係 は 終 わ り
(他の物は何でも我慢できる)(彼だけは取らないで)