"好き"なんだと、例え何百回何千回と言われたとしても勝てるわけが無い。






それを知ったのは大人になってからで、何回も恋をして、何回も語り合って、何回も囁いた。






そのどんなコトバも味気ない。







それはきっと、今でも…





















「Breaking up is hard to do...」



















声はもう届かない。






あの日置いて来た愛が戻る事なく、俺を何処までも苦しめる。






それでも、恋をしないと怒られてしまいそうで、泣きそうになる。





















想いを殺した











そうしないと怒るでしょう?
















「もうお前が居らんなって10年やで」











光が居なくなって10年。それは長くて短い時間。

俺は光が目の前で消えてから笑えなくなった。

笑い方を忘れた。それでも恋人は不思議と出来た。

身体だって求められれば重ねた。

それでもどこか上の空。

仕事にも就いた、夢だった医者になった。

でも喜びなんてなかった。

味気ない、何もない世界に思えて、虚しくなった。

















「やっぱ、俺にはお前だけや…、」



















抱き締めて   キスをして







    笑い合って    ふざけて







  転がり落ちて







          貪り合って












ゆっくり堕ちて行く感覚





いつまでも忘れられない





君が此処に居た証だから





























キスを一つ頂戴。